カロリーは何を説明しているのか
そもそもカロリーとは何でしょうか。
wikipediaによると定義は以下です。
三大栄養素とされる炭水化物(糖質+食物繊維:このうち食物繊維はほぼ0kcalなので無視)、タンパク質、脂肪が1g当たりに持つとされるエネルギー量が決まっていて、カロリー制限によるダイエットはそれらの合計値が体が毎日の消費カロリーを下回ると痩せる、という理論な訳ですね。
一見すると正しそうに見えるこの理屈なんですが、なにか違和感を感じますね。
そう、糖質、タンパク質、脂質は性質が異なる筈なのに無理矢理一つの枠に入れているからですね。例えば鉄、プラスチック、土、みたいな性質の違うモノを纏めて1kgです!と言われても内訳の方が重要ですし、資産1億円だとしても現金なのか、株なのか、不動産なのか、によって流動性も利息も全く違う訳です。ちなみに3つの役割はざっくり以下です。
つまり重要なのは三大栄養素の内訳であり、トータルの出納がマイナスだから痩せるかというとそこはイコールではありません。
カロリーはつまるところ、三大栄養素トータルで見た際のエネルギー量こそ説明しているものの、減量という観点からみると何も説明していないに等しい訳です。
次の質問は「カロリーがダメなら何を指標として食事を組み立てればいいのか」になると思いますが、その質問に答える為には体の代謝システムについて簡単に理解しておく必要があります。
かったるいから実践的な方法を知りたい方はこちらへ。
体はどうやってエネルギーを作っているのか
体の代謝システム(栄養からエネルギーを取り出す方法)には3種類あります。
多くの栄養学の本ではあたかも「脳の唯一のエネルギー源」である書かれ方をしていますがそれは事実はなく、糖が補っている脳の活動エネルギーはおおよそ25%*。そして、赤血球を除く全ての臓器は糖ではなく「ケトン体」によって活動する事が出来ます。
減量において重要なのは、糖質代謝は太り易い=糖を脂肪として蓄え易い、という点。そしてこの糖質代謝がなくても脳も他の臓器もきちんと働くシステムを体が持っている点です。
糖質を成人平均の260g/日程度(毎食ご飯どんぶり一杯程度+主菜から100g)摂っている場合、このシステムがエネルギーの大部分をまかなっていることになります。
「糖新生」
糖新生は筋肉を分解してエネルギー源として使います。
糖が不足しており、ケトン体代謝に移行するまでの段階でこの代謝方法から得るエネルギーの割合が大きくなると、筋肉が減って基礎代謝が減少し、痩せにくく太り易い体質になります。減量においては素早く効果的にケトン体代謝に移れるかが重要になります。
「ケトン体代謝」
実は体に蓄積されている脂肪をエネルギー減とする=体脂肪を燃やす、代謝は3つめの「ケトン体代謝」のみです。
楽に痩せる為にはこの代謝システムをメインに入れる必要があり、摂取する3大栄養素の量はその目的の為に決められる必要があります。
「何を」「どれくらい」摂れば体脂肪で体と脳が動くのか
上記から注目すべきは「カロリー」ではなく「糖質」であること。
そして通常の代謝システムから「ケトン体代謝」のスイッチを入れる必要があること。
が理解頂けたかと思います。
では具体的に何をどれくらい摂るべきなのかという話です。
結論から書くと「糖質」を「1日当たり50g〜130g」が減量における目標値です。
下限値50gの根拠はケトン体を大量に生成するための食事スタイルであるケトン食が定める1日の糖質摂取量の上限値です。この値を切れば確実にケトン体代謝システムのスイッチが入ることが証明されています。**山田悟著/糖質制限の真実 p122より
上限値130gはエネルギー源として糖を好む脳と、ケトン体をエネルギーとして使えない赤血球が求める量の合計とされています。**山田悟著/糖質制限の真実 p122より
下記、参考文献です。
1グラムの水の温度を標準大気圧下で1℃あげるのに必要な熱量食べ物という文脈で考えると、脳や体を動かしたりすることに必要なエネルギーの量を数値化したものと捉えられますね。
三大栄養素とされる炭水化物(糖質+食物繊維:このうち食物繊維はほぼ0kcalなので無視)、タンパク質、脂肪が1g当たりに持つとされるエネルギー量が決まっていて、カロリー制限によるダイエットはそれらの合計値が体が毎日の消費カロリーを下回ると痩せる、という理論な訳ですね。
一見すると正しそうに見えるこの理屈なんですが、なにか違和感を感じますね。
そう、糖質、タンパク質、脂質は性質が異なる筈なのに無理矢理一つの枠に入れているからですね。例えば鉄、プラスチック、土、みたいな性質の違うモノを纏めて1kgです!と言われても内訳の方が重要ですし、資産1億円だとしても現金なのか、株なのか、不動産なのか、によって流動性も利息も全く違う訳です。ちなみに3つの役割はざっくり以下です。
- 炭水化物(糖質):脳と体のエネルギー源
- タンパク質:筋肉、骨の材料
- 脂質:エネルギー源、脳・血管・身体組織の強化・保護
つまり重要なのは三大栄養素の内訳であり、トータルの出納がマイナスだから痩せるかというとそこはイコールではありません。
カロリーはつまるところ、三大栄養素トータルで見た際のエネルギー量こそ説明しているものの、減量という観点からみると何も説明していないに等しい訳です。
次の質問は「カロリーがダメなら何を指標として食事を組み立てればいいのか」になると思いますが、その質問に答える為には体の代謝システムについて簡単に理解しておく必要があります。
かったるいから実践的な方法を知りたい方はこちらへ。
体はどうやってエネルギーを作っているのか
体の代謝システム(栄養からエネルギーを取り出す方法)には3種類あります。
- 糖質代謝
- 糖新生
- ケトン体代謝
「糖質代謝」
みなさんも良く「朝ご飯に主食(白飯やパン)をしっかり食べないと脳がきちんと働きませんよ」と言われた記憶があるお思います。これは糖質代謝を指しています。この代謝方法では食事から摂った糖質を元に肝臓と骨格筋で合成されたグルコースを使います。
多くの栄養学の本ではあたかも「脳の唯一のエネルギー源」である書かれ方をしていますがそれは事実はなく、糖が補っている脳の活動エネルギーはおおよそ25%*。そして、赤血球を除く全ての臓器は糖ではなく「ケトン体」によって活動する事が出来ます。
減量において重要なのは、糖質代謝は太り易い=糖を脂肪として蓄え易い、という点。そしてこの糖質代謝がなくても脳も他の臓器もきちんと働くシステムを体が持っている点です。
糖質を成人平均の260g/日程度(毎食ご飯どんぶり一杯程度+主菜から100g)摂っている場合、このシステムがエネルギーの大部分をまかなっていることになります。
「糖新生」
糖新生は筋肉を分解してエネルギー源として使います。
糖が不足しており、ケトン体代謝に移行するまでの段階でこの代謝方法から得るエネルギーの割合が大きくなると、筋肉が減って基礎代謝が減少し、痩せにくく太り易い体質になります。減量においては素早く効果的にケトン体代謝に移れるかが重要になります。
「ケトン体代謝」
実は体に蓄積されている脂肪をエネルギー減とする=体脂肪を燃やす、代謝は3つめの「ケトン体代謝」のみです。
楽に痩せる為にはこの代謝システムをメインに入れる必要があり、摂取する3大栄養素の量はその目的の為に決められる必要があります。
「何を」「どれくらい」摂れば体脂肪で体と脳が動くのか
上記から注目すべきは「カロリー」ではなく「糖質」であること。
そして通常の代謝システムから「ケトン体代謝」のスイッチを入れる必要があること。
が理解頂けたかと思います。
では具体的に何をどれくらい摂るべきなのかという話です。
結論から書くと「糖質」を「1日当たり50g〜130g」が減量における目標値です。
下限値50gの根拠はケトン体を大量に生成するための食事スタイルであるケトン食が定める1日の糖質摂取量の上限値です。この値を切れば確実にケトン体代謝システムのスイッチが入ることが証明されています。**山田悟著/糖質制限の真実 p122より
上限値130gはエネルギー源として糖を好む脳と、ケトン体をエネルギーとして使えない赤血球が求める量の合計とされています。**山田悟著/糖質制限の真実 p122より
まとめ
- 減量においてカロリー計算は無意味。糖質摂取量が重要
- 体脂肪を燃やすには「ケトン体代謝」のスイッチを入れる必要がある
- スイッチを入れるには糖質を50g〜130g/日にするのが理想
次回は「痩せる為には有酸素運動が必要」という迷信についてです。
実際にカロリーを記録して検証してみた記事はこちら。
完全無欠コーヒーで食べながら痩せる
*ストライヤー生化学 第七版 参照
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